岩手・胆沢川水系釣行
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今回の釣行は総勢4人だが、それぞれ仕事がらみで一緒には出発できなかった。19日の夜上尾を午後8時過ぎにまず私と渡辺さんの二人で出発し、久喜インターから東北自動車道をひた走り、水沢インターを下りて午前2時前には、胆沢川と小出川の出会いの近くの国道脇の駐車ポイントに到着。約3時間の仮眠の後、205時過ぎに起床、朝食を摂り早速胆沢川に入渓した。国道から川に降りるのには、小出川との合流点の上にある堰堤工事のために作ったと思われる道路を約20分もかけて歩き下る。とても深い谷である。この堰堤の上流を遡行しながら釣り上った。ポイントも多く渓相も気持がよい。釣果は私の釣りの師匠である渡辺さんが8尾、私が4尾であった。12時半ごろ遡行困難なゴルジュ帯に遭遇し、少し下がったところにある沢から高巻きを開始したが、沢の途中でさらにその沢も高巻くことになり、薮コキすること約1時間半ようやく国道に出ることができた。停めていた車に戻ったころには時間も午後3時半を過ぎていた。薮コキ・登山?に体力を消耗した二人にもはや次の釣り場を追及する気力はなく、渡辺さんの友人にお願いして予約してもらっていたひめかゆ温泉の「やけいし館」という公営の温泉宿に向かった。

胆沢川と渡辺さん

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 午前5時に、昨日の夜上尾発深谷経由でやってきた大出さんと大塚さんの二人と前日の小出川出会い近くの駐車ポイントで待ち合わせ、合流した。われわれが少し遅れて5時20分頃に到着するともう二人は、着替えをほとんど終えていた。彼らも出発が遅れたため、5時前に到着したのでほとんど一睡もしていないとのことだ。大出さんは、もう63歳だというのに釣りのときばかりは私よりも気合の入り方も動きも断然若々しい。朝食をとり、小出川に向かう。この小出川には私にとっていろんな意味で思い入れがあった。

 釣りを始めた約20年近く前、2度目の釣行がこの小出川だった。そのときは、買ったばかりのウェーダーのつま先の割れ目が親指と人差し指の間で当たり、痛みをかばううちに両膝を痛めてしまった。小出川は、奥が深くしかも胆沢川出会いから2時間以上遡行しないと釣れない川なので、ひたすら竿を出さずに沢を登るのだが、このときはようやく釣りになるところまでたどり着いた頃には、すっかり足が痛くなってしまって釣りどころではない状態になっていた。それでも5,6尾は釣れた記憶がある。 また、4年前に再度チャレンジしたときは、大雨の後で増水が激しく、キャンプ道具一式を持って挑んだにもかかわらず、小出川入口で撤収せざるを得なかった。

 そういうわけで長い間自分の中では、小出川はいつかこと釣りに関してこの間にどれだけ自分の釣りの技術が向上したか、また最初の釣行のていたらくが自分の体力の弱さにあるのではなく、ただただウェーダーの足の大きさに原因があったのであり、今回は絶対にへばらないことを証明したい、更に4年前の捲土重来という思い入れがあったのである。

 さて、釣果はそんな私をあざ笑うかのような惨憺たる結果に終わった。支流の栃川に入った私はリリースサイズ3尾だけで終わった。小出川上流を目指した大出さん、大塚さんの二人も数も型もよくなかったらしい。結局入渓から納竿まで11時間の行程であったが、ビクは最後まで空のままであった。右足の小指に血豆はできたが、体力は何とか持ちこたえた。渡辺さんは、栃川の分岐のところから釣り下って一足先に帰路につき、昨日からの徹夜で来た他の二人と2時に待ち合わせて一緒に車まで戻ったが、さすがに徹夜の二人の帰りの足取りは重そうだった。それに比べれば前日宿でゆっくり疲れを取った私のほうが体力は残っていたようである。

 なぜ釣れなかったのか、我々の腕は別にして、言い訳がましいが原因が三つある。禁漁前で釣り人の入渓が多かったこと(踏み跡が多数あった)、放流がほとんどなく天然のため絶対量が減っていること、そして最後に釣り人の先行者がいたことである。

 今回までまったく知らなかったのだが、小出川に入るには胆沢川との出会いからしかルートがないと思っていたにもかかわらず、そして間違いなくこの日は我々が最初に入渓しているはずなのに、先行者がいたのだ。はじめはキャンプをしていたのかと思ったが、行き違った釣り人に聞いたところ、我々とは違うルートから入って来たのだという。川の中なので詳しく聞けなかったが後で家に帰ってインターネットで調べてみてわかった。

 我々が入った胆沢川と小出川の出会いより下流に石淵ダムがあるが、このダム下から胆沢川を挟んで対岸に出る旧道があり、この旧道こそダムができるまで秋田県東成瀬村から横手市に続く街道=仙北街道の古道だったのである。この仙北街道は大胡桃山から私が釣った栃川を経て、小出川を渡り山道をぬけて柏峠に出て、秋田県東成瀬村手倉に至るルートであった。地元の人間でもない限りわからない古道であるが、インターネットで調べるとこのような古道を保存しようとする人達がいることも驚きであった。しかし、現在のダムの下にさらに大きな胆沢ダムが建設中であり、これが完成するとこのルートの一部は間違いなく水没してしまう。思わぬところからダム建設問題に出くわした。

 その夜は先に帰った渡辺さんを除き、前日宿泊した「やけいし館」に午後6時半前に到着、3人で泊まった。食後いつものとおり徹夜の二人は8時前には高鼾となった。私は、宿の備え付けの洗濯機、乾燥機で汚れたウェーダー、スパッツ類の洗濯・乾燥をしていたので二人よりやや遅くなったが、それでも家にいるときの就寝時間に比べれば随分と早い眠りに就いた。

2時間の遡行後川虫を採取、さあ釣るぞ(^o^) 栃川の渓相


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1日目に私と渡辺さんが釣ったところよりさらに上流の胆沢川に10時に入渓した。13時集合で私が上流へ、大出さん、大塚さんは下流に向かった。小出川と同様すばらしい渓相でポイントも次から次と続く、絵に描いたような川である。ところが餌を変え、ポイントを変えても一向に当たりがない。今回は私の車ではないので先に車に戻っても中に入れない。粘ったが2時間全く当たりのない釣りをしてしまった。こんな経験は初めてかもしれない。しまいには、この川は毒でも流されたのではないか、と本気で考え始めるほどツンとも当たりがなかった。結局集合場所に20分も前に戻り、昼飯を一人で摂った。そのとき目の前にあった流木に新しい木が生えているのを撮影した。釣りの不調を忘れて、その木の生命力に感動している間に集合時間も15分が過ぎ、置手紙を残して上の国道に停めてある車に戻る途中で、上の国道から大塚さんの呼ぶ声が聞こえた。二人に合流して聞いてみると釣り下った彼らも全く当たりがなく、30分ほどで諦め別の沢に行ってきたとのことであった。私はこの時点で、今回の釣行を終わらせるつもりになったが、昨日からきた二人はまだ諦めきれず、昨日の小出川の仙北街道(この時点では名前もルートも知る由もないが)ルートを探る意味も兼ね、そのルートに途中まで並行して流れる前川に二人だけで入渓した。1時間ほどの釣りだったが、大出さんがヤマメを釣り上げた。胆沢川、小出川とも岩魚の川なので前川も同じと考えていた二人にとって驚きのヤマメだ。それも丸々として型が良かった(写真)。三人で今日唯一の釣果だ。

 結局3日目はほとんど釣りにならず、帰りはひめかゆ温泉に入り、武蔵丸と貴乃花の優勝決戦を見た後そこで夕食を摂り、午後6時半出発、3人で代わる代わる運転し合い、深谷12時、上尾1時に到着した。

胆沢川上流部の渓相、すばらしいが当たりなし 流木に生えた新たな命
最後に大出さんが釣り上げた前川のヤマメ 名前はわからないが可憐な花が心を和ませる


 今回の釣行は、車で片道
7時間かけての釣行、しかも2時間以上の沢登りあり、へつりあり、薮コキありと数年前なら釣りたい一心で苦にも感じなかったことが、確実に肉体的にこたえるようになってきていることを思い知らされた。私たちの釣り仲間は6人である。そのうち一番若い仲間は、ここ数年同行することがなく脱落しつつある。あとの常連5人のうち年齢的には、私が丁度真ん中になるが、上の二人は鉄人並の体力がある。私より若い二人も当然体力があり、多少肥満気味の私が一番体力がなさそうだ。そんなわけで自分としては、そろそろ釣りのスタイルを変えていかないといけないのか、と思い出している。しかし、そんなことをみんなに言うと一緒に行動できなくなりそうなので口には出していないが、長野に自分のフィールドを移そうと考えているのも、こうした体力的な問題もあるのだ。今シーズン最後の釣行も終わった
。来年はどんな釣りができるだろうか?

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